RHSのブログ

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やる気のない田中太郎の経営学講座②

前回、「変な社訓を持っているがゆえに、社会奉仕活動をする企業がある」と述べました。
なぜ、そのような社訓を持つ必要があるのでしょうか?


みなさん、「タイレノール事件」というものをご存じですか?
端的に言うと、


・ジョンソン&ジョンソンの鎮痛剤タイレノールで死者が出て
・J&Jは迅速に全品回収し大損害
・後に「死者が出た理由は何者かによる毒物混入による」と判明
・理由がわかる前に、誰の責任であるかもわからぬまま回収したJ&Jは偉い!
・偉いから売り上げ伸びて、めでたしめでたし


J&Jは、回収に踏み切った理由を、
「うちの社訓は消費者の命を守ることだから、そのためなら何だってするのよ」
と説明しています。


「例え一時は大損害が出ても、社会を大切にする社訓に沿って行動すれば、いつか必ず報われる。」
そう信じ、大企業は偽善者っぽい社訓を設定しているのです。
でも、世の中そんなに甘くありません。例え環境に優しくとも、価格や性能が良くなければ商品は売れません。
その代わり、牛肉の産地を偽装していたとなったら、消費者は凄い勢いでバッシングしてきます。
いいコトは報われるとは限らず、悪いコトは信頼を地に落とす。そこは一個人と同じですね……耳が痛い。。。